大手企業での不動産買取のメリット
不動産売買では仲介による取引が一般的ですが、不動産会社(以降、業者と表記)があえて買取るには、何がしかのメリットがなければ買取らないはずです。
ここでは業者が買取るメリットについて解説していきます。
複数の大手業者から定期的に「こちらのマンション買取ります」というチラシが入って来るが、マンションを買取ることにどんなメリットがあるのだろう?
平成20年前後から、「仲介を専業とする業者」の数が増加傾向にあり、またデフレなどの影響によって仲介不動産の数は減少してきています。つまり、物件は少ないのに競合数は増えているというのが不動産業界の現状です。
そこで、以前はあまり積極的でなかった「買取」の分野に大手業者が参入してきました。
「買取」は、業者自身が売主になるため、自社独占で販売できるメリットがあるからです。
もうひとつ大きなメリットがあります。
それは利益です。
「仲介」によって業者が得られる報酬は「仲介手数料」で、その額は「売買金額×3%+6万円+消費税」となります。
これは一方の依頼主からもらえますので、売却を依頼され買主も見つければ、売主と買主の両方から報酬がもらうことができ、業界ではこれを両手契約と呼んでいます。
仮に3000万円のマンションの仲介を契約したとすると、片手で3000万円×3%+6万円+消費税=1,036,800円
両手で2,073,600円の報酬となる訳です。
一方、同じマンションを「買取」のケースで簡単に試算してみます。
- 買取金額は通常相場の約6割程度→3000万円×60%=1800万円
- 諸経費と修繕費=想定700万円
- 再販売価格は相場の1割増し=3300万円
- 仲介手数料→業者が売主=0円
以上の要素から算出すると、3300万円-1800万円-700万円=800万円
なんと800万円の利益になります。
仮に相場の金額(3000万円)で販売しても500万円となり、仲介の2倍以上の利益になるのです。
もちろんすべてが定価で販売できるとは限りませんが、十分にメリットと言えるでしょう。